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年の瀬 大掃除

年の瀬イベント・大掃除、あの日からのプレゼント|徒然花

駿河 慧

駿河 慧

コラム・徒然花、今回のテーマは「年の瀬」です。一般的に大掃除は年の瀬にしますが、今年の我が家は一足早くクリスマスに行いました。聖なる日にはじめた大掃除。かつての私からのプレゼントがそこに待っていました。

1年の締めくくりの大掃除

年の瀬 大掃除
年の瀬のイベント・大掃除。駿河家は今年、クリスマスの三連休に行いました。なぜ今年はクリスマスなのかというと、家のあまりの汚さに母の堪忍袋の尾が切れてしまったためです。

自室も掃除をするように言われた私は、世間の華やかさとは対照的に、埃まみれになりなが片づけをする羽目となりました。

思い出のスケッチブック

大掃除 懐かしい
これを機に断捨離を試みた私ですが、取捨選択するためにあらゆる物を押入れから引っ張りだす。ところが、アルバムが見つかれば開き、しばらく読んでない漫画が出てくれば読みふける。懐かしさに目移りして、作業スピードは落ちるばかりです。

掃除をするうえで倒さないといけない大きな敵たちの中に、私の目にはある物が留まります。それは、美術部だった時に使用していたスケッチブックです。表紙には「大人になったら開く」と書かれた付箋が貼ってあります。

当時、友達との落書き帳代わりに使っていたスケッチブックは、「大人になってこれを見たら絶対懐かしむ」と決めていたものです。学校を卒業したその日のうちに、押入れの奥深くにしまい込み、簡易タイムカプセルとして眠らせていたのでした。

中を開くと案の定、馬鹿馬鹿しい落書きばかりが描かれていました。本当にひどい絵ばかりで、他人には見せられないものがほとんどです。

それでも、中には本気で描いた絵もあります。それは、大好きだったキンモクセイが植えられた庭の絵です。学校を卒業したら見られないものだからと、下手なりに描いて、絵として残した大事な1枚でした。

今見てもかなりの下手さでしたが、一生懸命さが詰まっていて、見るとその時の情熱が蘇ります。あの時の私たちの目論み通り、大人になった私は懐かしさにどっぷり浸かることになりました。

そして私は「大人になったら開く」と書かれた付箋をはがし、今度は「10年後に開く」と書いた付箋をスケッチブックに貼り付け、再び押し入れにしまいこみました。

大掃除は「懐かしい」を発掘する

その後も、押し入れを掃除したら学生時代に使っていたノートなど懐かしいものがどんどん見つかり、そのたびに浸ることに……。

腰を上げるまでが長い大掃除ですが、普段やらないところまでやると思わぬプレゼントに巡り合うものです。奇しくも今年の私のサンタクロースは、かつての私自身だったようです。

(文・駿河慧)

ライタープロフィール

水族館は好きだが、生臭いのだけは耐えられない。