女湯サウナ事件簿!巨乳美女がマッサージの連鎖を生み出す
「銭湯の女湯って、なんて面白いんだろう!」
にわかサウナーの筆者は通うたびそんなことを考えます。
(サウナーとは、サウナが大好きで日常的にサウナに通う人のこと)
銭湯というと、常連のおじいちゃんおばあちゃんが、のほほんと楽しむ場所だと思いがちですが、場所によってはそんなこともありません。
女湯なんて、入浴という美容に直結する時間を、いかに有効に使うかにしのぎを削る女子を多くみかけます。そんな女の丸裸な実情を、今日はちょっとだけよ〜ん、とご紹介しましょう。
女サウナはじっと耐える場所にあらず
サウナの楽しみ方は、一般的にサウナと水風呂(または休憩)を複数回繰り返し、心身をリフレッシュさせるものですが、女性の場合はそこに様々な“ながら美容行為”が加わっていきます。
一番よく見かけるのは、テレビをみながら体を素手でモミモミ。リンパに沿って、ひたすら足や腕、顔を揉みほぐす「ながらマッサージ」です。
次に見かけるのは、タオルを顔にまきつけ、中東の女性さながらに目だけ残して顔を「即席蒸気パック」させる楽しみ方。
また人がいない場合は、立ち上がって軽くストレッチを行う女性も多くみかけます。少しでも効率的にキレイになりたいと願う女心は、お風呂の中で観察できるのです。
サウナ室に巨乳美女現る!
そんなある日、筆者はつい三度見してしまうような光景に出くわしました。
「巨乳がきた!」
見てはいません。まじまじと見てはいません!(大事なマナーなので2回言いました)
でも、ちらっと自然なタイミングで視界に入っただけでも、モデルか何かを連想させるほどのナイスバディに、小玉スイカを思い出させる美しく大きいパイパイが、彼女の体には2つ、ついていました。揺れていました。
そんな女性がサウナに入ってきたので、室内は一瞬「あっ」と時間が止まった。ような空気に。老若バラバラでも、女はみんな美しい女に興味があるのです。
「小玉チャン」とでも命名しましょう。
小玉チャンは集まる視線をサラリとかわし、サウナ室で最も暑いといわれる室内奥の最上段に座り、熱を全身に感じ始めます。一瞬サウナ室にも平和が戻ったように感じましたが、小玉ちゃんは我々“庶民的な体型の女”を自己嫌悪の渦にぶち落としました。
「胸をマッサージしている!」
小玉チャンはなんと、その誰よりも大きくて形のいい胸周りを、丁寧にくるくると手でマッサージしているではありませんか。
「大きいおっぱいは、天然ではなく努力のたまものなのよ」とでも言いたげに、くるくるモミモミとマッサージを続ける小玉チャン。
この狭いサウナ室で、一番美しい女が一番ストイックに自分を追い込んでいる姿を見て、落ち込んだ女性も数名いたでしょう。その証拠に、数分後には驚くべき連鎖が始まったのです。
巨乳のモチベーションが伝染!?
「マッサージが伝染し始めた!」
はじめは、入り口付近のアラサーと思われる女性でした。動きは小さかったものの、頬周りの肉をモミモミ。間違いなく小玉チャンの美意識が伝染した結果の行動です。
続いてテレビを見ながら談笑していた50代のおばさまが、談笑しながら二の腕をムニュムニュ。その隣で談笑していたおばさんも、肩周りをしきりにほぐし始めます。
「キレイはうつる」
そう語るのは美容ジャーナリストの齋藤薫さんですが、まさにこの小さいサウナ室で、キレイの連鎖が断続的に発生しているではありませんか。
小玉ちゃんはそんな革命を起こしていることはつゆ知らず、美乳周りをマイペースに揉み続けます。
もちろん筆者もつられて、胸周りや足周りをガッチガチにマッサージしたことは言うまでもありません。むしろ小玉ちゃんの隣で、のんべんたらりとしているのが、恥ずかしくなったのです。
不思議な時間が数分続いたのち、小玉ちゃんはサウナ室を後にし、筆者も少しあとに、その日の銭湯タイムをフィニッシュさせました。
「もう一度会いたい」
突然現れた女神を再び拝みたいと思い、筆者は今もその湯屋へ足を運びますが、彼女に会えたのはそれっきり。そして私のサウナ室でのマッサージ行為も、それっきり起きることはありませんでした。
「美は1日にしてならず」
そう言ったのはゴージャスな美の伝道師・叶恭子さんですが、サウナ室へ入るたび、筆者は今もそんなことを思い出しながら、とりあえず室内奥の最上段へと腰を下ろすのでした。
(文・おおしまりえ)