https://aftr5.jp/wp-content/uploads/2017/01/rurounikensin_0117_2.jpg

るろうに剣心 週刊少年ジャンプ

贖罪の旅、流浪人がたどり着いた先「るろうに剣心」

ブルネイ

アフターファイブに読みたい漫画たち。今回紹介するのは、原作・和月伸宏の時代劇漫画「るろうに剣心」です。
以前紹介したアニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編」の原作漫画にあたる本作。人斬り抜刀斎と恐れられた主人公の戦いと贖罪が描かれます。

緋村剣心の人生

人誅編 雪代縁
太平の世を築くために “人斬り抜刀斎”として多くの人間を斬ってきた主人公・緋村剣心。しかしそれは幕末までの話で、新たな時代となる明治以降からは「不殺」(ころさず)を誓い、人斬りの罪を贖うための旅に出ます。

かつて腰に差していた刀は捨て、明治からは逆刃刀が剣心の相棒となります。刃が通常の刀とは逆に作られた逆刃刀は、人を斬ることができない剣。
二度と殺しはしないと決めた剣心の心を表した武器なのです。

逆刃刀を使い、多くの人々を救うために全国を回っていた剣心。

彼が腰を据えるきっかけとなるのが、東京で出会ったヒロイン・神谷薫をはじめとする「仲間」の存在です。今までたったひとりで戦い続け、そして贖罪のために旅をしてきた剣心は孤独と呼べる人生を歩んでいます。

東京で出会った仲間たちは、初めて剣心が気を許せる存在といっても過言ではありません。共闘し、時にぶつかりながらも絆を深めていく姿は、暗い過去をもつ剣心にとって救いとなる時間でした。

剣心の罪の象徴、縁の存在

救済のために戦い続ける剣心。そんな彼の前にひとりの女性が現れます。彼女の名前は、雪代縁。剣心と彼女の間には、一言では語れない悲しい宿命があります。

剣心の罪は抜刀斎時代に多くの人間を斬り殺したことですが、ほかにも彼自身しか知らない過去があります。それは、“妻殺し”。後悔してもしきれない剣心の悲しい罪です。

その妻の名前は雪代巴。雪代縁を、親代わりとして献身的に育ててくれた実の姉です。彼女は、巴が剣心に殺害される場面を目撃し、縁は復讐者として剣心の前に姿を現します。

本作には“贖罪”という、非常に重いテーマが込められています。どんな理由であれど殺人は罪。剣心自身もそれを理解し、贖罪に人生を捧げてきました。

しかし、大事な姉を奪われた縁は同じように剣心の大事な人間の命を奪おうとします。大事な人を失った苦しみを味わうことが自身への贖罪となると考えたのです。

剣心の大事な人間として真っ先に挙がったのが、戦う剣心を支えてきた薫です。縁は抜刀斎に恨みを持つ者を集め、そして企み通り薫を殺害してしまいます。悲劇ともいうべき展開であるのと同時に、本作きっての盛り上がりを見せます。

罪を背負う主人公

人誅編 雪代縁
剣心と縁の関係はいうなれば加害者と被害者。やられたからやり返す縁の行為は許されるものではないですが、そもそもの原因を作ったのは剣心なのです。

2人の間には深い溝ができてしまい、話し合いでは解決できません。本来なら義理の兄弟であるはずの彼らは戦いによってこの負の連鎖に終止符が打とうとします。

過去のことや縁との関係を考えると剣心は清廉潔白な主人公とは言い難いです。けれども、罪を犯したのは幕末時代。明治時代は代わりに多くの人を救ってきました。

血にまみれた手は決してきれいなものとはいえませんが、命を賭して戦いに参加をして人々の平和を守ろうとすること。最後まで「不殺」の誓いが貫かれること。この2つのことから剣心がどれだけ罪の重さを把握しているかが分かります。

自身の罪と向き合うことは酷ですが、剣心は逃げずに真正面から見据えるのです。そんな強さをもつ彼が出した答えに注目です。

本作は縁との関係に決着をつけて物語が閉じられます。縁の復讐に剣心はどう応えたのか。ラストは是非読んで確かめてみてください。

るろうに剣心 週刊少年ジャンプ

「るろうに剣心」

(文・ブルネイ)

ライタープロフィール

AFTR5編集部
女の子座りができないブルネイです。
地べたに座るのが苦手、掘りごたつ派。