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喰う寝るふたり 住むふたり 日暮キノコ

交際10年、結婚の一歩手前で止まるカップル「喰う寝るふたり 住むふたり」

ブルネイ

ブルネイ

アフターファイブに読んで欲しい漫画たち。今回紹介するのは、「モンクロチョウ」の原作者・日暮キノコが、交際歴10年のカップルの同棲生活を描いた「喰う寝るふたり 住むふたり」です。

男女の視点から描かれる物語

主人公は町田りつ子と野々山修一の2人の男女。高校3年生の時に付き合い始め、そこから10年もの交際期間が続く関係です 。同棲生活は8年にも渡り、カップルとも夫婦ともいえない微妙な2人の日常が描かれます。

本作の特徴は、この夫婦未満な男女の日常を両方の視点から同時に描いていることです。

1話の中にりつ子編と修一編の2つがあり、「なぜ相手が怒っているのか」「なぜこんなことをしたのか」といったことが、それぞれの視点で描かれることで、片方だけでは理解できなかった行動も、もう片方の視点を読むと謎が解けるようになっています。
一人称とも群像劇とも違う新感覚な構成がストーリーの面白さに繋がっています。

代わり映えがしない生活

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交際10年、りつ子も修一も28歳という適齢期であるため心の奥底では結婚を意識しています。過去に修一は勇気を出してプロポーズをしていましたが、りつ子に上手く伝わらず、再びプロポーズするタイミングをずるずると逃していました。

8年も一緒に暮らしていると、お互い傍にいるのが当たり前の存在となってきます。結婚は、いうなれば紙切れ1枚の関係。既に同棲をしている2人にとって、結婚しても今までと代わり映えしない生活でしょう。そう考えると「このままでもいいか」という気持ちが湧いてくる。その感情が交際10年目を迎えた理由のひとつとなっています。

倦怠期とまではいかないまでも、刺激がない毎日。だけど、長く一緒にいることで安心できる存在になっている2人は、居心地が良く、幸せそうに暮らしています。結婚せずとも円満な関係が築かれているりつ子と修一の関係は理想的なカップルの姿といえるでしょう。

結婚はあくまでひとつの形

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既に相手がなくてはならない存在となっているものの、そこで終わらないのが本作です。

作中では、家庭料理や子供といった、結婚を連想させる話が度々登場します。そのたびに2人は結婚を意識し、徐々にその気持ちを大きくしていきます。交際歴が長いカップルだからこそ、一歩踏み出すのに大きな勇気がいることでしょう。

今の時代は事実婚(※)という形も珍しくありません。最終的なゴールが結婚でなくてもいいのです。人との関係には多様な形があり、このまま結婚せずに同棲生活を続けるのもありなのでしょう。

「同棲生活で終わるのか」「事実婚となるのか」「籍を入れるのか」

夫婦未満のりつ子と修一がどんな形で関係を収めるのか。ぜひ読んで、確かめてみてください。

(※)事実婚…婚姻届を提出せずに夫婦として暮らす形。

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「喰う寝るふたり 住むふたり」

(文・ブルネイ)

ライタープロフィール

AFTR5編集部
女の子座りができないブルネイです。
地べたに座るのが苦手、掘りごたつ派。