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おおしまりえの五時から会いたいヘンな人たち ファミレス

熟年カップルがファミレスでラブラブGO…次のデートはまさかの◯◯?!

おおしまりえ

おおしまりえ

無趣味の人生は恥ずかしい。
だから「趣味は人間観察」なんて発言を、人前でした経験はありませんか?しかし、人間観察が趣味な人の多くは、真に面白い「人間観察スポット」を知りません。

ズバリどこなのか?それは、夜のファミレスです。

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「は?ファミレス?そんなの学生達でうるさいだけだろう!」

そんな声が聞こえてきますが、あなどるなかれ。オススメなのは、オフィス街や都内ど真ん中のファミレス。そこは、奇跡的な名シーンの宝庫なのです。

ある日出会う熟年カップルのほっこりトーク

おおしまりえの五時から会いたいヘンな人たち 熟年カップル

新宿からほど近い駅のファミレス「G」。昼間はママ達のだべり場となるこちらのファミレスは、夕方になると人生の先輩たちがホッと一息つく憩いの場へと変わります。

ハッピーアワーでもらった酒を、1時間ほどちびちび飲んでいると、この日は熟年カップルの会話が耳に入ってきました。

「僕は一人になって長いけど、本当に面白みのない人間なんですよ。いいんですか?」

そう呟きながら、男性はテーブルに置かれた女性の手を軽く握ります。

「ギュッ」

(ちょ、なにそのほっこり演出!壁ドンの次に来る萌演出なの?)
隣の席だった筆者は心の中で悶絶します。面白みのない人間と自称する人ほど、ズレた面白感覚に気付いていないのはなぜなのでしょう。引き続き耳をダンボにして、ゆるやかな口説き文句をメモしていきます。

思わぬ方向に!熟年男女の恋愛裏事情

どうやら彼は、結婚歴のある50代男性。職業は教師で、今日は2人でオペラ鑑賞デートをした帰りのようです。

「私こそ、この年まで独りなのですが、こんな私でいいのかしら……」

嬉しそうに女性も男性に言葉を返します。40代後半とおぼしき女性の格好は、年齢よりも少し若すぎる印象。もしかしたら格好だけでなく、ピュアな心を大事にするあまり、独り身人生をまっとうしてきたのかもしれません。

「もちろんです!本当に一緒にいて楽しいんですよ。あ、こんど一緒にお墓参りに行きませんか?長く大切にしたいから、ぜひ一緒に行きたいなあ」

おおしまりえの五時から会いたいヘンな人たち お墓参り

この年で結婚となると、ご両親への挨拶イベントは、お墓参りに変わる。
そんな新しい発見をしながら聞いていると、お墓参りの趣旨は思わぬ方向へと向かうではないですか。

「君のことを大切にしたいから、一緒に来てほしいんだ。あ、でも嫌ならいいんだ!死んだ奥さんの墓参りなんて、困っちゃうでしょう?」

……っと、まさかの未亡人でしたか!! 

人生50年も生きていれば、離婚することもあるでしょう。離婚経験のある筆者も勝手に親近感を抱いてしまいましたが、こちらの男性はとても誠実な方のようです。

「前の奥さんも、喜ぶと思うんだ!」

「そ……そうですか?でも、あなたが、そこまで私のことを考えてくださって、嬉しいです」

オイオイ!女性!そこは「嫌だ!面倒だ!」って言ってもいいところだと思うぞ。そんな筆者のツッコミは1ミリも届かず。2人はうふふとラビラブモード全開で将来(老後)の夢について語り合うのでした。

ファミレスはさっと食事をすませる場所。そう思う人は少なくないでしょう。しかし、場所を変えれば、席を見渡せば、面白い種はたくさん落ちているものです。

ところで、こちらの熟年カップル。オペラデートと値段の張る遊びをしたのに、その後の語らいの場所がファミレスというのは、いささか落差がありすぎるではないでしょうか。

気は利かないけど誠実な男性に、天国の元奥さんも実は喝を入れているかもしれません。

(文・おおしまりえ)

ライタープロフィール

雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター。日本大学芸術学部卒業。10代から水商売やプロ雀士、素人モデルなど人気商売に身を投じる。のべ1万人の男性を接客し、相手も気づいていない本当の気持ちを瞬時に見抜く観察眼を獲得する。20代で結婚と離婚を経験後、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。現在「女性自身」「@DIME」「週刊SPA!」「スポニチ」「週刊プレイボーイ」などで恋愛コラムやコメンテーターとして活動中。